戦略的な遺伝子

日々記録

ミルグラムの考察(エスの正体と今後)

声優(岡咲美保さん)を追いかけていたらいつの間にか辿り着いた、「ミルグラム」という視聴者参加型プロジェクト。DECO*27さんが楽曲を全て手がけており、カゲプロ的なものに若干近い。

MVから囚人がどのような罪を犯したのかを視聴者が考察し、赦す、赦さないを決めるというものである。

 

 

ミルグラムという名前はどっかで聞いたことがあったなぁ、と思い出すと調べたらやはり出てきた、ミルグラム実験

ミルグラム実験とは、アメリカのイェール大学で行われた社会学の実験で、閉鎖的な環境において、権力をもった人は立場が下の人へ暴力的な行為をしろと命ぜられると、最初は抵抗しつつも徐々にエスカレートしてしまう、という内容でこれは誰にでも当てはまってしまう。といった内容の実験である。

なぜ、このような実験が行われたかというと、第二次世界大戦ナチスドイツでユダヤ人を虐殺する施設ので責任者である、アドルフ・アイヒマンという人物はサイコパスな人間だからそのような施設で責任者を全うできたのか? という疑問が生まれた。

しかし、アドルフ・アイヒマンは一般的なドイツの公務員であり、真面目でそういった特殊な性格ではないと言われていた。そのため、条件が揃えば真面目で善良な一般市民でさえもそのような非人道的行為を行なってしまうのではないか?という仮説を検証するために行われた実験であり、結果としてそれが証明された。

 

実験の方法は20代から50代まで様々な学歴と経験を持つ男性を集めて、教師役を行なってもらった。なお、生徒役はあらかじめ大学が用意したサクラの人だった。罰と記憶力の関係の実験と教師役は説明され、また罰の痛み(45Vの電圧を流す)も1度体験していた。

教師と生徒は別室におり、インターホンごしに教師は生徒の様子がわかる(声のみ)というものだった。

教師役はあらかじめ準備された問題を出題し、生徒が問を間違えるごとに15Vずつ痛みを上げるように実験で指示された。

サクラ役の生徒はあらかじめ電圧が上がるごとに苦しむ様子を演技として録音し、それを電圧を流すボタンが押されるごとにその音声を流すものだった。

教師役がこの実験を辞めようとすると、同じ部屋にいる博士役の人が整然と実験を続けるように促すといったもので、40人の教師役のうち26人(約65%)が最後まで実験を続け、中には生徒の悲鳴を聞いて笑い出す人もいたらしい。しかし、全ての教師役は途中で実験に疑問を抱いたが、博士役に促されると65%の人が実験を最後まで続けるというものだった。

 

ja.wikipedia.org

 

 

今回のこのミルグラムプロジェクトは、囚人10人全員が直接・間接問わず殺人に関わっており、それぞれの囚人の視点からMVを通して、どうして殺害犯となったのか、どのように殺したのか(殺害方法が不明確な囚人もいる)語ったものである。

そしてその行なった罪を我々視聴者がある期間を持って投票で赦すのか、それとも赦さないのかを決める、といったものとなっている。

第3審まであり、前回の視聴者の裁判結果をもとに楽曲の内容などが変化するといったものである。

全てを知った僕(あなた)はちゃんと赦せるかな

公式サイトより引用 

milgram.jp

とある通り、おそらく第2審、第3審とどんどん楽曲が過激になっていくことが考えられる。

元となったミルグラム実験から見るに、視聴者が"赦す"を選択すると次の楽曲は囚人の犯した罪がより残虐性が顕著になり、赦されなかった囚人はどのような罪を犯したのかが明確になっていくのかもしれない。

基本的に第1審は囚人達の主観から見た世界であり、楽曲を1度聞いただけではどのような罪を犯したのか分かりにくい人も多々いる。(マヒルとか、ミコトとか)

 

ちなみに殺人罪死刑又は無期若しくは5年以上の懲役やからな!(ア◯ム法律事務所)

 

さて、各キャラの考察等はMVのYoutubeコメント欄にたくさんあり、鋭い考察などたくさんあるのでそちらを見ていただくとして、今回は我々試聴者の依代である「エス」って何者なのか?ということを考察していきたい。

 

エスという名前を聞いたときにピンときたのはフロイト精神分析などかなと思います。(ちなみにフロイト精神分析などが有名ですが、ぶっちゃけエロス(性欲)の研究の方が有名なのはセンター試験倫理学を選択した人の中では有名です。センター試験に性欲の研究とか載せられないのでフロイト自体そこまで出題されない)

 

エス("イド"とも呼ばれます)は無意識や潜在意識の領域のことで、無意識なコトが抑圧されることで人は(神経症)ノイローゼなどの症状を起こすということを提唱した人物です。

人は意識的に行なっていること、考えていることよりも圧倒的に無意識の領域が大きく、無意識の領域の中に社会的に抑圧された欲望が大きくなることで神経症(ノイローゼ)を患うため、それらを意識することで、ノイローゼなどを克服するということを提唱した人物です。

 

では、エスとはどのような人物なのか。

エス記憶がないという設定で、自分に対して疑問もなく看守を行なっている

つまり、エスとは無意識の象徴であることがわかります。そのため、疑問を持たずに看守を続けている。しかし、囚人と触れ合い、次第に自分の出生や、なんのために自分はここで看守を行なっているのか。なぜ自分が赦す、赦さないの判断をしないといけないのか?

という疑問を持つようになり、赦されなかった囚人に罰を与る役割を持つのではないか?と考えられます。

また、ジャッカローブはエニグラム実験における博士の役割を担っており、エスが囚人に罰を与えた際に、もう看守役はやりたくないと言ったとしても罰を与えることを強制する役割を持つと考えられます。

 

また、無意識(エス)、自我(エゴ)、超自我(スーパーエゴ)という観点から考察すると

エスは生まれたばかりの赤ん坊のように何も考えていない状態から、本能欲求に従い行動するエゴと社会の規律・道徳に従うと言うスーパーエゴにおいての葛藤があることが考えられる。

 

つまりまとめると

1.エニグラム実験的考察

 エスは今後、赦されなかった囚人へ罰を与える立場になるが、その罰が過激すぎて辞めたいと申し出る。しかし、ジャッカローブによってその願いは棄却され、看守として罪を罰することを続けなくてはいけない立場になる。

 

2. フロイト精神分析的考察

 エスは今後、赦されなかった囚人へ罰を与える立場になる。囚人が受ける罰は、理由がどうであれ人を殺害したため、極刑に準じた罰を与える事になる(社会的規範)。しかし、囚人達の罪を解き明かしていくうちに、そういった罰が囚人達への罰に適切であるのかということに葛藤する。

 

と言ったようなことが考えられそうです。

あんまり自信がないのでフロイト精神分析入門を読み終わったらまた考察できたらいいなぁと思います。